車を動かす「エンジン」。
普段、何気なく車を運転しているけれど、その仕組みや種類についてしっかり理解している人は少ないかもしれません。エンジンがどのようにして車を動かしているのか、その基本的な仕組みやさまざまな種類について知っておくことは、車をもっと楽しむための第一歩です。
今回は、初心者でもわかるようにエンジンの基本的な動作から、ガソリン・ディーゼル・ハイブリッド、さらにはEV(電気自動車)のエンジンまで、種類別にわかりやすく解説します。
これを読めば、エンジンについての理解が深まり、クルマ選びがもっと楽しくなること間違いなしです!
エンジンの基本の「仕組み」は吸気→圧縮→燃焼→排気の4サイクル
車のエンジンが動く仕組みは、基本的に「吸気」「圧縮」「燃焼」「排気」の4つの工程を繰り返すことにあります。
この4つのサイクルを効率よく実行することで、エンジンはエネルギーを生み出し、車を前進させる動力を供給します。
それぞれの工程がどのように作用しているのかを詳しく見ていきましょう。
| 吸気 | ・エンジンのシリンダー内に、空気と燃料を混ぜた混合気が吸い込まれる・吸気バルブが開いて、エンジン内部に混合気が入り、ピストンが下降→この工程でエンジンが必要とする空気と燃料が供給される |
| 圧縮 | ・吸い込まれた混合気がピストンによって圧縮される・ピストンが上昇し、吸気バルブを閉じることで、混合気はシリンダー内で圧縮され、高圧・高温になる→この圧縮がエネルギーを生み出す準備をする |
| 燃焼 | ・圧縮された混合気に点火プラグから火花が発生し、爆発的に燃焼・この爆発によって生成されたエネルギーがピストンを下方向に押し出し、クランクシャフトを回転させる→この回転運動が車の動力源となる |
| 排気 | ・燃焼が終了した後、シリンダー内に残ったガスはピストンによって押し出され、排気バルブを通じて外に排出される→エンジン内は清潔に保たれ、再び次のサイクルに向けて準備が整う |
これらの工程が1秒間に何千回と繰り返されることで、エンジンは効率的に車を動かし続けます。この「4サイクルエンジン」は、現代の多くの車に使われている最も一般的なエンジン方式です。
回転が高い=常に速い、ではない
エンジンの「回転数」が高いからといって、必ずしも車が速く走っているわけではありません。
回転数(rpm)はエンジン内部でクランクシャフトが1分間に何回転しているかを表す数字であり、車速そのものではないからです。
例えば、低いギアに入れたままアクセルを強く踏み込めば、車はそれほどスピードが出ていなくても回転数は簡単に上がります。
逆に、高速道路で高いギアに入っている場合は、時速100kmで走っていても回転数は比較的低く抑えられるのです。
つまり、回転数は「エンジンがどれくらい働いているか」を示す指標であり、「速度」はギア比やタイヤの回転によって決まります。
エンジン回転数と車速は必ずしも比例するものではなく、トランスミッションの働きによって大きく変化するのです。
エンジンの「種類」をやさしく比較
自動車に使われるエンジンは多様で、それぞれの特徴が車の性格や性能に大きな影響を与えます。
ここでは、主要なエンジンの種類を比較し、それぞれの特長と使用シーンについて解説します。
ガソリンエンジン
ガソリンエンジンは現代の車に最も多く使われているエンジンです。
「レシプロエンジン」と呼ばれ、空気とガソリンの混合気を燃焼させ、発生したエネルギーで車を動かします。
ガソリンエンジンは始動が容易で、静かでスムーズな走行が特徴です。
また、ガソリンエンジンはコンパクトで軽量なため、多くの車両に適しており、特に日常使いの車やファミリーカーに広く採用されています。
その静かな運転音と安定性は、運転者にとって快適なドライビング体験を提供します。
ガソリンエンジンはまた、比較的簡単な構造で維持管理も容易であり、運転初心者にも扱いやすいエンジンと言えるでしょう。
ディーゼルエンジン
ディーゼルエンジンは、圧縮点火によって燃焼を引き起こすエンジンです。
このエンジンは、ガソリンエンジンよりも高い圧縮比を持ち、燃焼効率が優れています。
そのため、ディーゼルエンジンは燃費が良く、大型車や商業車両で多く採用されています。
また、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて高いトルクを発生させるため、荷物を運ぶ車両や長距離走行を得意としています。
特にトルクの強さが、登坂や荷物を牽引する際に有利です。
ただし、ディーゼルエンジンはエンジン音や振動が大きく、ガソリンエンジンと比べて騒音や振動の点では少し劣ります。
そのため、快適性が求められる乗用車においては、ガソリンエンジンが主流となっている傾向があります。
ハイブリッド
ハイブリッドエンジンは、ガソリンエンジンと電気モーターの2つの動力源を組み合わせたエンジンシステムです。
このシステムには複数の構造があり、主にシリーズ方式、パラレル方式、スプリット方式の3種類が存在します。
シリーズ方式では、エンジンは発電だけを行い、車の走行は電気モーターが担当します。
日産のe-POWERなどがこの方式に該当します。
パラレル方式は、エンジンとモーターの両方が車を動かす方式で、トヨタのプリウスが代表例です。
スプリット方式は、エンジンとモーターの両方からエネルギーを供給できる方式で、トヨタのハイブリッドシステム(THS)が採用しています。
これらの方式は、車の走行性能や燃費性能に大きく影響し、運転状況に応じた効率的なエネルギー使用を可能にしています。
ロータリーエンジン
ロータリーエンジンは、レシプロエンジンとは異なり、ピストンの上下運動ではなく回転運動で動力を発生させるユニークなエンジンです。
特にコンパクトでありながら高い出力を得られるため、過去にはスポーツカーや高性能車に多く採用されました。
マツダが搭載していたRXシリーズなどが代表的な例です。
ロータリーエンジンはそのシンプルな構造と高回転域での性能が魅力でしたが、燃費が悪く、排ガス規制にも対応しづらかったため、現在ではほとんど使用されていません。
それでも、ロータリーエンジンは自動車エンジンの歴史の中で特別な位置を占めており、現在もその技術的な価値が語り継がれています。
EV(電気モーター)
EV(電気自動車)は、内燃エンジンではなく、電気モーターを動力源として使用します。ガソリンやディーゼルのような燃料を使うのではなく、バッテリーから電力を供給し、その電力でモーターを回して車を動かします。
エンジンという概念を持たないため、エンジンの仕組みとは根本的に異なります。
電気モーターは非常に効率的で、エネルギーの損失が少なく、静粛性にも優れています。EVの最大の特徴は排出ガスがないことにあり、環境への配慮から注目を集めています。
しかし、充電インフラの整備や充電時間、航続距離などの課題が依然として存在しており、これらの問題を解決するための技術的な進歩が求められています。
エンジンのレイアウトにも種類がある
車のエンジンは、ただ動力を生み出すだけでなく、その構造によって車の特性にも大きく影響を与えます。
エンジンのレイアウトは、シリンダーがどのように配置されているかによって異なり、これがエンジンの動作や車両性能に関わってきます。
ここでは代表的なエンジンレイアウトである「直列」「V型」「水平対向」の3種類を解説します。
直列
直列エンジンは、シリンダーが一直線に並べられたレイアウトです。
最もシンプルな構造をしており、比較的軽量でコンパクトなエンジンを実現できるため、多くの車両で採用されています。
特に小型車やコンパクトカー、軽自動車に多く見られます。
直列エンジンは、構造が簡単でコストパフォーマンスにも優れているため、経済的な観点でも人気。
シリンダー数は2気筒から6気筒までが一般的で、4気筒エンジンが広く使用されています。
部品点数が少ないためエンジンのメンテナンスが比較的容易なほか、振動を吸収しやすいのも特徴です。
ただし、気筒数が多くなるとエンジンが長くなるため、エンジンルームのスペースを圧迫することがデメリットとして挙げられます。
V型
V型エンジンは、シリンダーが2列に分けてV字型に配置されたエンジンです。
直列エンジンと比べるとエンジン全長が短くなるため、エンジンルームのスペースを有効活用できるのがメリットです。
特にスポーツカーや大型車、高級車などで多く採用されています。
V型エンジンの主な特徴は、シリンダー数によってV6・V8・V10・V12といった種類があります。
V6エンジンは、比較的高い性能と安定した走行性能を提供するため、特に中型車や一部のスポーツカーに多く見られます。
V8エンジンは、より大きな排気量を持ち、非常に高いトルクを発揮します。
主に大型SUVや高級セダンのように高出力を求める車両に搭載されます。
V型エンジンは、直列エンジンに比べてトルクの発生が早く、スムーズな加速が可能です。
また、V型にすることでエンジンの振動を減らすことができ、静粛性が向上します。
しかし、部品点数が増えるため、メンテナンス性が少し難しく、コストが高くなる場合があります。
水平対向
水平対向エンジンは、シリンダーが水平に並べられたレイアウトです。
シリンダーが向かい合って動くため、エンジンの重心が低く、車両全体の安定性を向上させることができます。
このエンジンは、特にスポーツカーや一部の高級車に多く採用されており、特にポルシェやスバルで有名です。
水平対向エンジンの大きな特徴は、低重心と振動の少なさです。
エンジンの上下動がないため、車両のバランスが良く、特にコーナリング性能や操縦安定性に優れています。
これにより、運転中の快適さと運転の楽しさが格段に向上します。
また、エンジンの振動が少ないため、運転中の音が静かで快適です。
ただし、水平対向エンジンは構造が複雑で、エンジンの長さもあるため、車両設計において工夫が必要です。
また、部品点数が増えるため、整備には高い技術が求められ、コストが高くなることもあります。
仕組みを知れば、クルマ選びはもっと楽しい
車のエンジンについての仕組みや種類を理解することで、クルマ選びがより楽しく、そして自分にぴったりな車を見つけやすくなります。
より自分に合った「走り」を楽しむためにも、エンジンの特性や仕組みについて知っておくと良いでしょう。
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