行楽シーズンになると、家族や友人と一緒に遠出する機会が増える方も多いでしょう。
紅葉狩りや観光地巡りなど、ドライブを楽しむには最適な季節です。
しかし、行楽シーズンは車の使用頻度が増える分、思わぬトラブルに見舞われることも多くなります。
せっかくの楽しい旅行を、車のトラブルで台無しにしないためにも、事前のメンテナンスが重要です。
この記事では、行楽シーズンに多発する車のトラブルと、それを防ぐための具体的な対策について詳しく解説します。
行楽シーズンに多い車のトラブルとは
行楽シーズンに起こりがちな車のトラブルは、高速道路と一般道で発生しやすいものが異なります。
それぞれのシチュエーションで発生しやすいトラブルを理解し、未然に防ぐための準備をしておきましょう。
ここでは、高速道路と一般道に分けて、行楽シーズンに多い車のトラブルを解説します。
高速道路で多いトラブル
行楽シーズンは、特に高速道路を利用した長距離ドライブが増える時期です。
しかし、長距離移動にはそれなりのリスクが伴います。高速道路で多く見られる車のトラブルとしては、以下のようなものが挙げられます。
1. タイヤのエア不足・パンク・バースト
高速道路で最も多いトラブルの一つが、タイヤに関する問題です。
長距離を走る場合、特に空気圧が不足した状態で走行すると、タイヤが過剰な負担を受けてパンクやバーストを引き起こすことがあります。
その場合、ハンドルが効かなくなり、重大な事故につながる危険性が高いため、特に注意が必要。
旅行前にはタイヤの空気圧や溝の深さ、ひび割れなどをしっかりと確認しておくことが大切です。
2. 燃料切れ
高速道路では、ガソリンスタンドの数が限られているため、燃料切れのリスクも高まります。
特に長距離ドライブでは、ガソリンの残量に注意し、早めに給油することを心がけましょう。
ガソリンが少なくなると、エンジンが突然停止してしまう可能性もあります。
燃料切れによるトラブルを防ぐためには、こまめな給油を意識し、計画的にドライブを進めることが重要です。
3. 交通事故
行楽シーズン中は、交通量が増加し、特に高速道路では渋滞が発生しやすくなります。
渋滞中は、追突事故などが多発する傾向があります。
前方の車が急に停車することもあるため、車間距離を十分に取っておくことが事故防止のポイント。
また、休憩をこまめに取り、集中力を保ちながら運転することが大切です。
渋滞時には、他の車との距離を保ち、急な停車にも対応できるようにしておきましょう。
一般道で多いトラブル
一般道でも、行楽シーズンには特有のトラブルが発生しやすくなります。
高速道路ほどのスピードは出ないものの、普段の運転ではあまり気にしないような事象が、旅行中には大きな問題になることがあります。
1. バッテリー上がり
一般道で最も多いトラブルの一つが、バッテリー上がり。
特に、久しぶりに車を使う場合や、寒暖差が激しい時期には、バッテリーが弱っていることがあります。
バッテリー上がりは、エンジンがかからなくなるため、旅行中のトラブルとしては大きな影響を及ぼします。
旅行前にはバッテリーの状態をチェックし、寿命が近い場合や弱っている場合は早めに交換しておくと安心です。
2. タイヤトラブル（パンク・エア不足）
一般道でもタイヤトラブルは頻発します。
特に、道路の段差やガラス片などが原因でパンクが起こることがあります。
タイヤのエア不足も一般道では問題となりやすく、空気圧が適切でないと車両の安定性が損なわれ、運転操作が難しくなります。
定期的に空気圧を確認し、タイヤのメンテナンスを怠らないことが重要です。
3. キーの閉じ込みや落輪
一般道でのトラブルには、キーの閉じ込みやタイヤが溝にはまる「落輪」も含まれます。
これらのトラブルは、急いでいるときや、不慣れな土地で発生しやすく、焦ってしまうことも多いです。
特に旅行中は駐車場が混雑していることが多いため、キーの管理や駐車スペースの選定には十分な注意を払いましょう。
旅行前にやっておくべきメンテナンス
行楽シーズンに向けて、車のトラブルを防ぐためには事前のメンテナンスが欠かせません。
出発前に車の状態をしっかりとチェックしておくことで、トラブルを未然に防ぎ、安心して旅行を楽しむことができます。
ここでは、旅行前に必ず行っておくべきメンテナンスのポイントを解説します。
タイヤの状態確認
タイヤは、車の安全性に直結する重要なパーツ。
旅行前には必ずタイヤの状態を確認しましょう。
まず、タイヤの溝が十分にあるかを確認します。
溝が浅い場合、雨の日にグリップが効かず、スリップやハイドロプレーニング現象が起こりやすくなるため、早めに交換することをおすすめします。
また、タイヤのひび割れも注意が必要です。ひび割れはタイヤの経年劣化を示しており、長距離を走るとバーストのリスクが高まります。
次に、タイヤの空気圧もチェックしましょう。
空気圧が不足していると、タイヤが過剰な負担を受け、パンクや燃費の悪化につながります。
空気圧は走行距離に応じて徐々に減少するため、出発前に正しい空気圧に調整しておくことが重要。
車のドア側面に記載された適切な空気圧を参考に、適切な圧力を保つようにしましょう。
バッテリーの点検
バッテリー上がりは、旅行中に非常に困るトラブルの一つです。
特に、長期間車を使っていなかった場合や、短距離走行が多い場合は、バッテリーが弱っている可能性があります。
バッテリーの寿命は一般的に2〜3年とされていますが、使用頻度や気温の変化によっても変わるため、
旅行前にしっかりとチェックしましょう。
バッテリー点検では、バッテリー液の量や端子の劣化具合、バッテリー側面の膨らみがないかを確認します。
特に、端子部分が錆びている場合は、電気の通りが悪くなり、エンジンがかかりにくくなることがあります。
自分で確認するのが難しい場合は、カー用品店や整備工場で点検してもらうと安心です。
また、万が一バッテリーが上がってしまったときに備えて、ブースターケーブルを車に常備しておくと良いでしょう。
エンジンオイル・冷却水の確認
エンジンの健康状態を保つためには、エンジンオイルと冷却水の点検が欠かせません。
エンジンオイルは、車の走行に伴い劣化するため、旅行前に量と状態を確認することが重要。
オイルゲージを使用して、オイルの量が適正範囲内にあるか確認し、不足している場合は適量を補充しましょう。
さらに、オイルが黒くなっている場合は、劣化している証拠なので交換が必要です。
オイル交換を怠ると、エンジン内部にダメージが蓄積し、最悪の場合エンジンが故障するリスクがあります。
また、冷却水の確認も忘れずに行いましょう。
冷却水が不足していると、エンジンがオーバーヒートし、エンジンの焼き付きや火災の原因になることもあります
。冷却水の量は、ボンネット内にあるタンクで確認でき、適正なレベルにあるかを確認しておきましょう。
足りない場合は、冷却水を補充するか、整備工場でチェックしてもらうのが安心です。
ガソリンを満タンにしておく
近年、ガソリンスタンドの数が減少しているため、旅行先で給油できるスタンドが見つからないこともあります。
特に、山間部や田舎の観光地ではガソリンスタンドの数が限られています。
そのため、出発前にガソリンを満タンにしておくことが大切です。
長距離を走る予定がある場合は、途中で給油できるスタンドをあらかじめ確認しておくとさらに安心。
また、ガソリンが減った状態で走行を続けると、故障の原因となることもあります。
常に燃料残量を確認しておくことを心がけましょう。
トラブル時の対応方法
どれだけメンテナンスを行っていても、突然のトラブルが発生することは避けられません。
特に行楽シーズン中の長距離ドライブでは、予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
ここでは、万が一トラブルが起きた際の対応方法を解説します。
高速道路でのトラブル時の対応
高速道路でのトラブルは、特に注意が必要です。
高速で走行中に車が故障した場合、周囲の車のスピードも速いため、状況によっては重大な事故に繋がることがあります。
まず、車に異常を感じたら、すぐにハザードランプを点灯させ、速やかに路肩に車を寄せて停止しましょう。
停止表示器材（三角表示板）を設置し、後続車に注意を促します。
また、運転手と同乗者は車内に留まらず、ガードレールの外など安全な場所に避難しましょう
。トラブルが解決するまでの間、車両のそばで待機するのは危険ですので、避難後に110番や非常電話で通報し、助けを呼びます。
JAFなどのロードサービスに加入している場合は、すぐに連絡して現場に来てもらうようにしましょう。
一般道でのトラブル時の対応
一般道では、高速道路ほどのスピードは出ませんが、それでもトラブルが発生した際には慎重な対応が必要。
例えば、バッテリーが上がった場合は、ブースターケーブルを使用してエンジンをかける方法を覚えておくと役立ちます。
もし自力での対応が難しい場合は、近くの整備工場やロードサービスに連絡し、早めの対処を心がけましょう。
また、パンクや落輪などのタイヤトラブルが発生した場合は、まず安全な場所に車を移動させましょう。
そのうえで、スペアタイヤで対応するか、プロのサポートを受けることが推奨されます。
事故を避けるためにも、普段から車に必要な工具や非常用キットを準備しておくと安心です。
まとめ
行楽シーズンは、楽しいドライブや旅行の機会が増える時期ですが、その反面、車のトラブルも多発しやすくなります。
高速道路ではタイヤのエア不足や燃料切れ、一般道ではバッテリー上がりやパンクなどが特に注意すべきポイントです。
これらのトラブルを防ぐためには、旅行前のメンテナンスが欠かせません。
タイヤやバッテリーの状態確認、エンジンオイルや冷却水のチェック、さらにはガソリンの給油など、基本的なメンテナンスを怠らずに行いましょう。
また、万が一トラブルが発生した際には、適切な対応を冷静に行うことで、事故を未然に防ぐことができます。
しっかりと準備を整え、安全で楽しい行楽シーズンのドライブを満喫してください。
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