
ブレーキを踏んだときに「キーキー」と鳴る音、特に走り始めだけ聞こえると「故障では?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
実はこの症状、必ずしも重大な異常とは限らず、気温や湿気などの環境要因や一時的な摩擦が原因であることも少なくありません。
ただし、放置すると安全性に関わるトラブルへ発展するケースもあるため注意が必要です。
本記事では、走り始めにだけブレーキが鳴る原因とその見分け方、そして日常でできる対策から整備工場での対応まで詳しく解説します。
結論:走り始め“だけ”のキーキーは多くが正常範囲

朝の走り始めや雨のあとにブレーキを踏むと「キーキー」と鳴ることがあります。
大きな音がすると心配になりますが、このケースの多くは一時的な現象であり故障ではありません。
気温が低いときや湿気によってローターに薄い錆が付着していると、ブレーキパッドとの摩擦で音が出やすくなります。
数分走行してブレーキが温まれば錆も落ち、音は自然に収まることがほとんどです。
ただし、走行を続けても音が止まらない場合や、金属をこすったような甲高い音が常時続く場合は、部品の摩耗や不具合が疑われます。
その際は早めの点検が安心です。
キーキー音の出方で分かる原因

ブレーキ音が発生するタイミングや状況によって、原因は大きく変わります。
ここからは代表的なケースを4つ取り上げ、それぞれの特徴と注意点を解説しましょう。
- 走り始めだけキーキー鳴るが数分で消える
- 低速・ごく軽いブレーキ時のみキーキー鳴る
- ブレーキを踏むたび、または常時金属音のようなキーキー音が鳴る
- 放置後の走り出しで片側からキーキー音が鳴りホイールが熱い
あなたの車の症状がどのケースに近いかを確認してみてください。
走り始めだけキーキー鳴るが数分で消える
朝方や雨の翌日など、最初のブレーキ操作でだけ「キーキー」と鳴る場合は、ブレーキローターに薄く錆が浮いている可能性が高いです。
特に湿度が高い季節や気温が低いときは、金属の表面が冷えたり結露で錆がつきやすくなります。
走行を続けてブレーキが温まると錆が摩耗して落ちるため、音は自然に消えていくでしょう。
新品のブレーキパッドに交換した直後でも、まだローターとなじんでいない段階で一時的に鳴くことがあります。
基本的には正常範囲で心配はいりませんが、長時間経っても音が収まらない場合は点検が必要です。
低速・ごく軽いブレーキ時のみキーキー鳴る
街中の渋滞や駐車場の徐行など、低速で軽くブレーキを踏んだときに限って発生するキーキー音は、パッドとローターの摩擦が弱く、振動が共鳴することによるものです。
特に「スーッ」と止まろうとする軽い制動で起きやすく、逆にしっかりとブレーキを踏むと音が出ないこともあります。
この場合も多くは異常ではなく、パッドやローターの特性によるものです。
ただし、音が大きくなったり頻度が増えているようなら、パッドやシムの状態を整備工場で確認してもらうと安心でしょう。
ブレーキを踏むたび、または常時金属音のようなキーキー音が鳴る
走行中いつでも、あるいはブレーキを踏むたびに金属同士がこすれるような甲高い音が続く場合は、ブレーキパッドの残量不足を示すサインである可能性が高いです。
パッドが摩耗すると、残量を知らせる「ウェアインジケーター」という金属片がローターに接触し、意図的にキーキー音を発生させます。
これを放置するとパッドが完全に削れ、ローターそのものを傷めてしまい、高額な修理が必要になるケースもあるのです。
早めにブレーキパッドを交換すれば比較的安価に済むため、早期対応が重要でしょう。
放置後の走り出しで片側からキーキー音が鳴りホイールが熱い
数時間駐車したあとに走り出すと、片側のタイヤ付近からキーキー音がして、さらにホイールに触れると熱を持っている場合は「ブレーキの引きずり」が疑われます。
これはキャリパーやスライドピンが固着して、ブレーキパッドがローターに押し付けられたまま戻らない状態。
そのまま走行を続けると、摩擦による過剰な発熱で燃費が悪化したり、最悪の場合は制動力の低下につながり大変危険です。
早急に整備工場で点検・修理を受ける必要があります。
自分でできる対処法

走り始めにブレーキから「キーキー」と音がしても、多くの場合は一時的な現象です。
ここでは、ドライバー自身で取り組める簡単な対処方法を紹介します。
ただし、対処しても音が続く場合や安全性に不安を感じる場合は、必ず整備工場で点検を受けましょう。
朝イチにブレーキを数回しっかり踏む→通常走行で様子を見る
夜間や雨の日のあとに駐車していた車は、ブレーキローターの表面に薄い錆や水分が付着しやすくなります。
その状態で走り始めると、パッドとローターがこすれて「キーキー」と音が鳴るのです。
走り出す前に停車状態でブレーキを数回強めに踏み込むことで、摩擦面を早めに慣らして錆を削ぎ落とし、走行中の異音を軽減できます。
特に冬場や梅雨の時期には効果的な方法です。
もし数分走っても音が消えない場合は、単なる錆ではなく別の要因が考えられるため、注意して観察しましょう。
市販の“鳴き止めスプレー”は注意して使う
カー用品店などで手軽に購入できる「鳴き止めスプレー」は、ブレーキ鳴きを軽減する定番アイテムです。
これはブレーキパッド側面に薄く塗布することで、摩擦によって生じる微細な振動を抑え、音の発生を和らげます。
ただし、使い方を誤ると大変危険です。
ローターの制動面に大量に付着すると、ブレーキの効きそのものが落ちてしまう可能性があります。
適量を守ること、ホイールの隙間から軽く吹き付ける程度にとどめることが重要です。
特に自信がない方や不安がある場合は、無理にスプレーを使わず、整備工場に依頼するほうが安全でしょう。
パッド裏のグリス塗布・分解整備はDIY厳禁
ブレーキパッドの裏に専用グリスを塗布したり、キャリパーを分解して摺動部分を清掃する方法は、確かに鳴き止めに効果的です。
しかし、これは専門的な知識と工具を必要とする整備作業。
もしグリスを塗る位置を誤ったり、組み付けを間違えたりすると、ブレーキが効かなくなるなど重大なリスクを招きます。
特にキャリパーやシム周りの作業は安全性に直結するため、DIYは避けて必ずプロに任せましょう。
整備工場であれば、グリスアップだけでなく摩耗や劣化の点検も同時に行ってくれるため、根本的な不具合の早期発見にもつながります。
整備に出すべき“受診基準”

ブレーキのキーキー音は、すべてが危険というわけではありません。
しかし、放置すると大きなトラブルに発展するケースもあります。
次のような症状がある場合は、早めに整備工場に相談することが安心につながるでしょう。
常時・踏むたびにキーキー金属音がする
走行中やブレーキを踏むたびに必ずキーキーと音が鳴る、または金属同士がこすれるような高い音が続く場合は注意が必要。
これはブレーキパッドの摩耗が進み、残量が少なくなったサインであることが多いです。
特に金属音に変わっているときは、パッドが摩耗しきってインジケーターや金属部分がローターに接触している可能性が高く、ローターまで傷つけてしまう恐れがあります。
このままでは制動力の低下や修理費の増加につながるため、できるだけ早めの交換が推奨されるでしょう。
片側のホイールだけ異常に熱い
走行後に車を降りてホイールに触れると、片側だけ異常に熱いことがあります。
これは「ブレーキの引きずり」が起こっている典型的な症状です。
キャリパーの固着やスライドピンの不具合により、ブレーキパッドがローターに押し付けられたまま戻らず、常に摩擦している状態です。
そのまま走り続けると、燃費が悪化するだけでなく、最悪の場合は部品の焼き付きやブレーキの効き不良につながる危険があります。
放置せず、すぐに点検を受けることが重要です。
匂い・制動力低下の自覚がある
ブレーキ周りから焦げたような匂いがする、ブレーキの効きが普段より弱いと感じる場合も要注意です。
これらはパッドやローターが過熱し、性能が落ちている「フェード現象」の前兆かもしれません。
特に山道や高速道路など負荷がかかる走行をした後に発生しやすく、最悪の場合、急ブレーキをかけても止まれない危険があります。
匂いや効きの変化は「気のせい」で片付けず、重大事故を防ぐためにもすぐ整備工場で確認してもらうべき症状です。
新品交換後も長期的に改善しない
ブレーキパッドやローターを新品に交換したにもかかわらず、数週間から数か月経ってもキーキー音が続く場合は、単なる部品の摩耗以外に原因がある可能性があります。
例えば、キャリパーの動きが悪い、シムが正しく装着されていない、パッドやローターの素材特性が合っていないなど、専門的な診断が必要なケースです。
交換直後の「当たり」が出るまでの一時的な鳴きであれば自然に収まりますが、長期的に改善しない場合は必ず整備士に点検してもらうことが安心につながります。
走り始めのブレーキ音は要観察!正常か異常かを見極めて安全なカーライフを

走り始めにブレーキからキーキー音がする場合、多くは一時的な現象で、特に気温や湿度による影響が大きいです。
しかし、音が長時間続いたり金属音がする場合、部品の摩耗や不具合が考えられます。
走り始めの音は心配無用でも、放置すると大きなトラブルに繋がる可能性があるため、早めにチェックすることが重要です。
日常の簡単な対処法を試した後も改善しない場合は、整備工場での点検を受け、適切な対応をしましょう。
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