「車の前方からになる音が聞こえてきた」
そんな経験はありませんか?
実は、車からの重大なサインである可能性が。
本記事では、車のベルトからキュルキュル音がする主な原因やすぐにできるチェック方法まで、わかりやすく解説します。
愛車を長く安全に乗るために、異音の正体をしっかり理解し、早めに対処しましょう。
車の「キュルキュル音」はどこから出ているのか?
エンジンルームから聞こえるキュルキュル音は、車の不調を知らせる重要なサインです。
では、この音の正体は何なのか?
実際によくある原因から、音が出やすいシチュエーション、ベルト以外のトラブルまで、順を追って詳しく見ていきましょう。
ファンベルト(Vベルト)の劣化や緩み
キュルキュル音のもっとも代表的な原因は、ファンベルト(Vベルト)の劣化や緩みです。
ファンベルトは、エンジンの動力をオルタネーターやエアコンなどの補機類に伝える重要な部品。
ゴム製のため、使用年数や走行距離とともに摩耗やヒビ割れが進み、次第に滑りやすくなります。
さらに、ベルトの張りが緩んでいるとプーリーとの摩擦がうまく伝わらず、滑って音が出ることも。
とくにベルトが1本で複数の補機類を動かす「サーペンタインベルト」方式の車では、劣化の影響が大きくなりがちです。
エアコン使用時の負荷によるベルト鳴き
エアコンをONにしたとたんにキュルキュル音がするなら、コンプレッサーへの負荷が関係しているかもしれません。
エアコン作動時は、コンプレッサーを作動させるためにベルトに一時的に大きな負荷がかかります。
ベルトが劣化していたり、テンションが弱くなっていると、この負荷に耐えられず滑りが起き、異音が発生します。
「エアコンを切ると音が止まる」という場合は、このパターンの可能性が高いでしょう。
ベルトだけでなく、コンプレッサーそのものの不具合の可能性もあるため、早めの点検がおすすめです。
冬場のゴム硬化による滑り音
寒い朝だけ音が鳴る場合は、ベルトのゴムが硬化して滑っている可能性があります。
気温が低くなると、ゴム素材でできているファンベルトは硬くなりやすく、柔軟性が失われた状態で回転が始まると摩擦抵抗が増え、滑ってキュルキュルと音が鳴るのです。
この現象は特に朝一番の始動時に多く見られ、暖機運転によってエンジンが温まると音が消えることも。
放置していても大きな事故には直結しにくいですが、ベルトの経年劣化が進んでいるサインであることには変わりません。
雨水・オイルなどの付着による滑り
雨の日や洗車後にだけ異音がする場合、水分やオイルの付着による滑りが疑われます。
ファンベルトはゴム製であり、水や油に濡れると摩擦力が下がりやすくなるのです。
そのため、雨天時の走行やエンジンルームの洗浄後に異音が出るケースも少なくありません。
また、オイル漏れなどでベルトに油分が付着している場合は、ベルトの劣化を早める要因にもなります。
一時的な水分なら乾けば音は止まりますが、継続的な異音がある場合は、オイルシールなどの周辺部品の不具合も含めて点検が必要です。
補機類(オルタネーターなど)の不具合
ベルト自体ではなく、それを回している補機類に問題があることもあります。
ファンベルトが動力を伝える相手、たとえばオルタネーター(発電機)やエアコンコンプレッサー、パワーステアリングポンプなどの内部に不具合がある場合も異音の原因に。
これらの機器に内蔵されているベアリングの劣化や焼き付きがあると、「キュルキュル」という音だけでなく「ゴロゴロ」「カラカラ」といった異音が発生することも。
素人目にはベルトの異常と見分けがつきにくいため、音の種類や発生場所が曖昧なときはプロに相談しましょう。
車のベルト音を放置するとどうなる?
音がするけどまだ走れるし大丈夫」と放置していると、大きなトラブルにつながる恐れがあります。
どのようなリスクがあるのか、具体的にみていきましょう。
ベルトが切れて走行不能になる
ファンベルトが切れると、エンジンの補機類がすべて停止し、車は走行不能になります。
前述の通り、ファンベルトはオルタネーターやエアコン、パワーステアリング、ウォーターポンプなど、走行に必要な部品を動かす重要な役割を担っているのです。
このベルトが劣化して切れてしまうと、バッテリーに電気が供給されずエンジンが停止したり、ステアリングが極端に重くなったりすることも。
たとえ一時的に走行できたとしても、突然エンジンが止まると高速道路や交差点などで立ち往生する危険性があり、大きな事故につながる恐れもあります。
オーバーヒートやエンジントラブルの原因になる
ファンベルトは、冷却水を循環させるウォーターポンプにも動力を供給しています。
そのため、ベルトが切れると冷却水が循環せず、エンジンがオーバーヒートするリスクが高まるのです。
オーバーヒート状態を放置して走行を続けてしまうと、エンジン内部の金属部品が変形・損傷し、最悪の場合はエンジン載せ替えや廃車に至るケースも。
修理費は数十万円〜に跳ね上がることもあります。
補機類への負担が増して修理費用がかさむ
ベルトが緩んだ状態で長期間使用すると、滑りや摩擦が増え、オルタネーターやコンプレッサーなどの補機類に過度な負担がかかります。
ベアリングの摩耗や軸ブレなどのダメージを引き起こし、補機類自体の交換が必要になることも。
たとえば、ファンベルトの交換だけなら部品代・工賃込みで1万円前後で済む場合が多いですが、補機類の故障が加わると、5〜10万円以上に膨れ上がることも珍しくありません。
自分でできる車のベルト音のチェック方法
「異音がするけど、すぐに修理に出すべきかわからない…」という場合、まずは自分で簡易的なチェックをしてみましょう。
専門的な点検や修理はプロに任せるべきですが、日常的なセルフチェックを行うことで、異常の早期発見につながります。
ここでは、誰でもできるベルト周りの確認方法を2つご紹介しましょう。
ボンネットを開けて目視チェック
ファンベルトは、エンジンルーム内に露出しているため、状態をある程度目視で確認できます。
ボンネットを開けたら、まずはベルトの表面をよく観察しましょう。
以下のような症状が見られた場合は、劣化や交換のサインです。
- ベルト表面に細かいひび割れや亀裂がある
- 摩耗して溝が浅くなっている
- 白っぽい粉(ゴムの摩耗カス)が付着している
- 手で軽く押してみて、たるみや異常なゆるみがある
ただし、車種によってはベルトが見えにくい位置にある場合や、複数のベルトが取り付けられていることもあります。
無理に手を入れたりせず、安全第一で確認しましょう。
エンジン音をよく聞く習慣を
日常的にエンジン音を「聞き慣れておく」ことも、異音を早期にキャッチする重要なポイントです。
ファンベルトの異常による音は、以下のような場面で気づきやすくなります。
- エンジンをかけた直後(特に冷えている朝)
- エアコンを作動させたとき
- アクセルを強めに踏んだとき
これらのタイミングで「キュルキュル」「キーッ」といった音が聞こえたら、ベルトに何らかの異常が起きている可能性があります。
異音の有無だけでなく、「いつ鳴ったのか」「どの操作で鳴ったのか」なども記録しておくと、整備士に相談する際に非常に役立つでしょう。
異音の対策と修理方法
音の原因がベルトまわりにあるとわかったら、早めの修理・メンテナンスが必要です。
異音の種類や発生頻度によって対応は異なりますが、放置すれば大きなトラブルにつながる可能性があるため、確実に対処しておきましょう。
Vベルトの交換または張りの調整
劣化や緩みが原因であれば、Vベルトを交換するか張りを調整することで異音を解消できます。
ベルトの摩耗や亀裂がある場合は、部品そのものを新しいものに交換するのが基本です。
一方、ベルトが緩んでいるだけであれば、テンショナー(張力を調整する部品)を使って張り具合を調整することで改善される場合もあります。
交換費用は車種にもよりますが、部品代が4,000〜6,000円程度、作業工賃を含めても1万円前後で済むことが多いです。
早めに対処すれば、比較的安価で済むのがベルト修理のメリットでしょう。
プロの整備士に依頼するのが安全
ファンベルトやVベルトの交換は、一見すると簡単そうに見えるかもしれませんが、正確な張り具合の調整や補機類の確認など、専門知識と工具が必要になります。
もし誤って過度に張りすぎれば、ベルトやプーリーに負荷がかかって別の故障を引き起こすことも。
逆に緩すぎると再び異音やスリップが発生するため、素人判断で作業するのは避けましょう。
ディーラーや整備工場、カー用品店のピットサービスで依頼すれば、短時間かつ高品質な修理が受けられます。
ファンベルトの寿命と交換時期の目安
ファンベルトは消耗品のため、定期的な交換が必要です。
音が出ていなくても、寿命を過ぎたまま使い続けると、突然切れて走行不能に陥る可能性もあります。
一般的な交換の目安は、下記の通りです。
項目 | 目安 |
走行距離 | 約5万~10万km |
使用年数 | 約5年~10年 |
ただし、これはあくまで目安であり、車種やベルトの種によっても異なります。
近年のベルトは耐久性が向上していますが、「一度も交換した記憶がない」という方は注意が必要です。
また、以下のような状況で使用されている車は、ベルトの寿命が早まる傾向があります。
- 雨天や雪道など水分が多い環境での走行が多い
- 走行距離が多く、1年で1万km以上走る
- 信号の多い市街地や、坂道の多い地域で頻繁に発進・停止を繰り返す
- エアコンを長時間使用する機会が多い(特に夏・冬)
このような使用状況の車は、点検や交換を早めに検討することをおすすめします。
キュルキュル音を見逃さず早めの対応を
車の「キュルキュル音」は、ファンベルトの劣化や緩みなど、目に見えないトラブルのサインかもしれません。
異音が聞こえたまま走行を続けると、最悪の場合は走行不能やエンジンの損傷につながるリスクもあります。
しかし、多くのケースでは早期に点検・修理を行うことで、比較的少ない負担で対処できるのです。
「いつもと違う音がする」と感じたら、自己判断で放置せず、整備工場やディーラーに相談しましょう。
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