ブレーキフルードは車のブレーキシステムに欠かせない重要な要素であり、その劣化はブレーキ性能に大きな影響を与えます。
しかし、交換のタイミングがわからない人もいるのではないでしょうか。
本記事では、ブレーキフルードの役割や交換時期の目安、交換方法について詳しく解説します。
車のメンテナンスをしっかりと行い、安全運転をサポートするために、ぜひチェックしてみてください。
ブレーキフルードとは
ブレーキフルードは、車のブレーキシステムにおいて不可欠な役割を果たす重要な液体です。
車が走行する際、ブレーキペダルを踏む力を油圧に変換して、車の速度を減速させるために使用されます。
適切なブレーキフルードの管理と交換は、安全な運転を維持するために欠かせません。
ここでは、ブレーキフルードの役割について詳しく解説していきます。
ブレーキフルードの基本的な役割や特徴
ブレーキフルードは、油圧式ブレーキシステムにおいて、ブレーキペダルを踏む力をブレーキキャリパーに伝え、ブレーキパッドとブレーキディスクを押し付けることで車を減速・停止させる役割を担っています。
具体的な特徴や役割は下記の通りです。
- 圧力伝達
- 高温・低温耐性
- 長期間の安定性
ブレーキペダルを踏んだとき、その力を油圧でブレーキキャリパーに伝えます。
これにより、ブレーキパッドがディスクに押し当てられ、摩擦力が生まれる仕組みです。
また、ブレーキフルードは高温になっても沸騰せず、低温でも固まりません。
これにより、極端な温度変化でも正常に機能し続けます。
長期間使用してもその特性が安定し、ブレーキシステムが劣化しないように保てるのです。
これらの特徴により、ブレーキフルードは車の安全運転を支える不可欠な液体であり、その管理は非常に重要といえるでしょう。
主なブレーキフルードの種類と特徴
ブレーキフルードにはいくつかの種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。
車の使用環境やブレーキシステムに合わせて適切なブレーキフルードを選ぶことが重要です。
主に使用されるブレーキフルードの種類とその特徴について解説します。
グリコール系ブレーキフルード
グリコール系ブレーキフルードは、最も一般的に使用されているタイプです。
日本車をはじめ、多くの車で採用されています。
このタイプは、吸湿性があり、時間が経つと空気中の水分を吸収しているのです。
そのため、定期的に交換する必要があります。
特徴 | 高温時でも沸騰しにくい |
規格 | DOT3DOT4DOT5.1 |
使用環境 | 一般的な市街地走行や長距離走行に最適 |
シリコーン系ブレーキフルード
シリコーン系ブレーキフルードは、高温に強い特性を持っており、沸点が非常に高いため、特に過酷な走行条件で使用されることが多いです。
主にレース車両や高性能車両に使用されます。
シリコーン系は、吸湿性が低く、長期間劣化しにくいというメリットがありますが、金属部品に腐食を引き起こすことがあるため、使用環境に注意が必要です。
特徴 | 非常に高い沸点吸湿性が低い |
規格 | DOT5 |
使用環境 | 高温高速走行レースカーなど |
鉱物油系ブレーキフルード
鉱物油系ブレーキフルードは、過去に多くのヨーロッパ車や一部の車両で使用されていましたが、現在ではほとんど使用されていません。
鉱物油系は、グリコール系と比較して沸点が低いため、あまり一般的には推奨されないのです。
特徴 | 沸点が低く、現在はほとんど使用されていない |
規格 | 古い車両で使用されることがある |
使用環境 | 現在ではほとんど使用されないが、特定の古い車両に適用されることがある |
ブレーキフルードの交換時期の目安
ブレーキフルードは使用期間や走行距離によって劣化し、交換が必要となります。
交換時期を見逃すと、ブレーキが効かなくなるリスクが高まるため、定期的に点検することが重要です。
ここでは、交換時期の目安として、使用期間、走行距離、色の変化、車検時のタイミングを紹介します。
使用期間による交換目安なら1〜2年ごと
ブレーキフルードは時間とともに劣化し、性能が低下します。
なので一般的に、1年〜2年ごとに交換することが推奨されているのです。
特に、頻繁に車を使用する場合や長距離走行をする場合は、早めに交換する方が良いでしょう。
使用期間が経過すると、フルード内の成分が変化し、沸点が低下するため、効果的なブレーキ操作ができなくなります。
走行距離による交換目安なら1万〜2万km
走行距離もブレーキフルードの交換時期を判断する重要なポイント。
1万〜2万km走行したタイミングでの交換が目安です。
走行距離が長くなると、フルードは熱を受けて劣化しやすくなります。
また、長距離走行や急ブレーキを多く使う運転スタイルの場合、ブレーキフルードが早く劣化することがあるため、頻繁にチェックすることが大切です。
色の変化で判断する
ブレーキフルードの色は、交換時期を判断するための目安になります。
新しいブレーキフルードは薄い黄色やあめ色をしていますが、使用していくと、空気中の水分や汚れを吸収し、色が濁り始めるのです。
フルードが茶色や黒色に変化してきた場合、それは劣化が進んでいるサイン。
色の変化を目安に、早めに交換するようにしましょう。
車検時の交換タイミング
車検時にブレーキフルードの点検が行われるため、車検時に交換することをおすすめします。
車検は車両の状態を確認する良い機会であり、交換が必要な部品を見逃すことなくメンテナンスできるのです。
特に2年以上経過している場合は、フルードが劣化している可能性が高いため、車検時に交換を行うことで、車の安全性を保つことができます。
ブレーキフルードの交換作業はセルフでやらないほうがいい?
ブレーキフルードの交換作業は、自分で行うことも可能ですが、いくつかの理由からセルフでの交換を避けたほうが良い場合が多いです。
ブレーキは車の中でも最も重要な安全部品であり、その作業ミスが重大な事故を招く可能性があります。
ここでは、セルフ交換を避けるべき理由について解説しましょう。
ブレーキ性能の低下
ブレーキフルードの交換は、単に古いオイルを抜いて新しいものを入れるだけではありません。
作業中にエアを取り除く必要があり、これが不完全だとブレーキの効きが悪くなります。
エアが残った状態で走行すると、ブレーキが効かなくなる恐れがあるため、非常に危険です。
ブレーキシステムの損傷
誤った作業手順でフルードを交換すると、ブレーキキャリパーやピストンなどの重要な部品に不具合を引き起こす可能性が。
また、ブレーキオイルが車の塗装に付着すると塗装を傷つけることがあり、洗浄が不完全な場合、見えない部分でも腐食を引き起こすことがあるのです。
ABSや電子制御システムへの影響
現代の車には、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)やESP(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)などの高度な電子制御システムが搭載されています。
これらのシステムは、ブレーキフルードの交換時に慎重な作業が求められ、エアがシステム内に入らないようにする必要があるのです。
これを無視すると、ブレーキシステム全体に影響を及ぼす可能性があります。
ブレーキフルード交換にかかる費用
ブレーキフルードの交換には、車種や使用するフルードの種類によって異なる費用がかかります。
費用を把握しておくことで、交換時期に適切な準備ができるだけでなく、予算も管理しやすくなるでしょう。
ここでは、ブレーキフルード交換にかかる平均的な費用とその内訳について詳しく解説します。
一般的な交換費用の目安
ブレーキフルードの交換費用は、車種、地域、整備工場によって異なりますが、一般的には5,000円〜10,000円程度が目安。
この費用には、主に以下の項目が含まれます。
- ブレーキフルード代: 1,000〜4,000円
- 工賃: 4,000〜7,000円
ブレーキフルード代は、使用するフルードの種類や規格によって変動します。
例えば、最も一般的に使用されるDOT3やDOT4のフルードは、比較的安価であるため費用を抑えられるでしょう。
一方で、DOT5.1やシリコーン系フルードは沸点が高く、熱に強い特性を持つ高性能なフルードであるため、その分価格が高くなります。
追加費用が発生する場合
以下のような場合には、交換費用が追加でかかることがあるでしょう。
- 追加点検や修理
- ABSや電子制御システムがある場合
ブレーキシステムに異常が見つかった場合、ブレーキパッドの交換やブレーキキャリパーの点検など、追加の修理が必要になる場合も。
また、ABSやその他の電子制御が搭載されている車両では、専用の機器を使ってエア抜きやフルード交換を行うため、追加の費用が発生することがあります。
車検時にブレーキフルード交換を依頼する場合
車検時にブレーキフルードを交換する場合、車検と一緒に依頼することで、作業費用が割安になることもあるでしょう。
車検専門業者やディーラーでは、車検時のメンテナンスとしてブレーキフルードの交換が推奨されることが多いため、まとめて依頼することで全体の費用を抑えられます。
ブレーキフルードのメンテナンスは定期的に行おう
車の安全運転を支えるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
特に、ブレーキフルードのような重要な部品の定期的な点検と交換を行うことで、安全性を高め、万が一の事態にも備えられます。
ブレーキフルードの交換は、車のブレーキシステムを長期間正常に保つために重要な役割を果たしているのです。
自分の車の状態を定期的にチェックし、交換時期を見逃さないように心がけましょう。
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