駐車時や渋滞時などに使う「ハザードランプ」。
しかし、ついうっかりハザードをつけっぱなしにしたまま車を離れてしまったという経験はありませんか?
実はハザードランプは、エンジンを止めていても点灯し続けるため、消し忘れるとバッテリーが上がってしまうおそれがあります。
さらに、近年では「サンキューハザード」といった独自の使い方が浸透しており、誤用による事故やトラブルも少なくありません。
本記事では、ハザードランプの正しい使い方や法的に義務付けられている使用シーンを解説するとともに、バッテリー上がりの原因と対処法、予防策までを徹底解説します。
カーライフの安全を守るために、今一度ハザードの役割と付き合い方を見直してみましょう。
ハザードランプとは?
ハザードランプは、正式には「非常点滅表示灯」と呼ばれる安全装置です。
「ハザード」とは英語で「危険」や「リスク」といった意味を持ち、その名のとおり車が異常停止・駐停車する際に、周囲へ危険を知らせるために点灯するものです。
点灯すると、車両の前後左右すべてのウィンカーが同時に点滅します。
これは、通常の進路変更や右左折時に使うウィンカーとは異なり、あらゆる方向から視認されやすくするための仕様です。
ハザードランプのスイッチは多くの車でダッシュボード中央付近に設置されており、赤い三角マークが目印になっています。
エンジンの作動に関わらず使えるため、停車中でも点灯が可能です。
法的に義務付けられた使用シーンもある
ハザードランプは単なるマナー装備ではなく、道路交通法施行令により使用が義務付けられているシーンがあります。
代表的なものは以下のとおりです。
- 夜間、幅5.5m以上の道路での駐停車
- 通園・通学バスが乗降中に停車する場合
これらの場面では、後続車や周囲の歩行者に対して明確に停車を知らせ、事故を防ぐ目的があります。
特に通園・通学バスでは、乗降する子どもの存在を視認しやすくするためにも重要な合図です。
サンキューハザードの使用は推奨されていない
サンキューハザードとは、合流時などに道を譲ってくれた相手に対し、ハザードランプを2〜3回点滅させて感謝を伝える行為です。
日本では広く行われているマナーの一種ですが、本来ハザードランプは「危険を知らせるための装置」であり、法的には定められていません。
実際、状況や地域によっては意味が伝わらず、追突事故などの誤解を招くおそれがあります。
そのため、サンキューハザードは原則として推奨されていません。
感謝の気持ちは、手を挙げる、軽く会釈するなど、非言語のジェスチャーで伝えるほうが安全です。
ハザードランプのつけっぱなしが危険な理由
ハザードランプは非常用の合図として便利な反面、つけっぱなしにしてしまうと思わぬトラブルを招くおそれがあります。
ここでは、代表的な2つのリスクについて解説しましょう。
バッテリーが上がる原因になる
ハザードランプは、エンジンを停止していても点灯可能な装置です。
そのため、スイッチを切り忘れたまま放置してしまうと、バッテリーから電力を消費し続けることになります。
特にバッテリーが劣化している場合や冬場などでは、数時間の点灯でバッテリーが上がるケースも少なくありません。
また、ハザードランプはウィンカーのようにカチカチと音が鳴らないため、消し忘れに気づきにくいという点でも注意が必要です。
後続車が誤認し事故の原因になる
ハザードランプをつけたまま走行していると、後続車が動作の意図を誤って受け取ることがあります。
たとえば、路肩に停車している車がハザードを点けたまま発進すると、後続車は「まだ停車中」と判断してスピードを緩めず、追突事故を招くリスクがあるでしょう。
また、道路上でのトラブルや停車と誤解されることで、本来必要のない回避行動や急ブレーキが発生する可能性もあります。
誤解を生まないためにも、走行中はハザードを確実にオフにしておくことが大切です。
バッテリー上がりのサインと発見方法
車のエンジンがかからないとき、真っ先に疑われるのがバッテリー上がりです。
正しく対処するためには、早い段階で兆候に気づくことが大切です。
バッテリー上がりのサイン4つ
バッテリー上がりが起きると、以下のような症状が現れます。
- セルモーターの回転が弱い、またはまったく音がしない
- ヘッドライトやメーター類が極端に暗くなる、または点灯しない
- パワーウィンドウやオーディオなどの電装品が作動しない
- キーを回してもエンジンが始動しない
これらの症状はすべて、バッテリーの電力不足により電装系統が正常に作動できない状態を示しています。
とくにセルモーターの無反応や、ヘッドライトの極端な暗さは、バッテリーがほぼ空に近い状態であるサインです。
また、キーを回しても一切反応がない場合は、完全に放電している可能性が高く、走行不能に陥っていると判断できます。
パワーウィンドウやナビなど、エンジンをかけずに操作できる装備も動作しない場合は、バッテリー上がりの可能性がさらに濃厚です。
このような症状に気づいたら、無理に再始動を試みるのではなく、バッテリーの電圧をチェックし、必要に応じて救援やジャンプスタートを検討することが重要でしょう。
バッテリー上がりと似たトラブルとの見分け方
バッテリー上がりと似た症状でも、下記の場合は原因が異なります。
- シフトが「P」または「N」以外に入っている
- ガス欠や燃料ポンプの不具合
- セルモーターの故障
これらのケースでは、バッテリーが原因ではないにもかかわらず、エンジンがかからない・反応が鈍いといった症状が現れます。
そのため、誤ってバッテリー上がりと判断してしまうことがあります。
たとえば、シフトレバーが「P」や「N」以外の位置にあると、AT車では安全装置が働き、エンジンは始動しません。
一見バッテリーが原因に見えても、レバー位置を確認するだけで解決することもあります。
また、ガソリン残量が少ない場合や、燃料ポンプが正常に動いていない場合も、セルは回るがエンジンがかからない状態になります。
このような場合は、燃料メーターや警告灯の確認が重要です。
さらに、セルモーターの故障や配線トラブルが原因の場合は、バッテリーが十分に残っていてもエンジン始動ができないため、電圧を測定して異常がないにもかかわらず動かない場合は、整備工場などで点検してもらう必要があります。
バッテリー上がりを疑う前に、これらの基本的なポイントを一つずつ確認することで、無駄な作業やトラブルを回避できる可能性があるでしょう。
もしものときの対処法|バッテリーが上がったらどうする?
万が一、バッテリーが上がってしまった場合でも、慌てずに適切な方法で対処すれば再始動は可能です。
ここでは代表的な2つの対処法をご紹介します。
ブースターケーブルでのジャンピング方法
最も一般的な応急処置が、ブースターケーブルを使ったジャンピングです。
これは、救援車(正常に動く車)のバッテリーから電力を一時的に分けてもらい、上がってしまった車を始動させる方法です。
作業を安全かつ確実に行うためには、接続の順番を守ることが非常に重要です。
- 救援車のバッテリー「+」端子に赤いケーブルを接続
- 故障車のバッテリー「+」端子に赤いケーブルのもう一端を接続
- 救援車のバッテリー「−」端子に黒いケーブルを接続
- 故障車の金属部分(エンジンルーム内の未塗装金属部)に黒いケーブルのもう一端を接続(※バッテリー本体の「−」端子ではない)
すべて接続したら、救援車のエンジンをかけて2〜3分待ち、その後に故障車のエンジンを始動します。
エンジンが無事かかったら、1時間ほどアイドリングしてバッテリーに電気を充電しておきましょう。
ただし、ケーブルの接続を誤るとショートや火花の原因になるため、十分に注意が必要です。
ジャンプスターターを使った復旧方法
近年では、ジャンプスターターというモバイルバッテリーのような機器を使って、自力で復旧する方法も普及しています。
ジャンプスターターは、バッテリーのような形状で、車のバッテリーに直接接続することで、救援車を使わずにエンジンを始動できるアイテムです。
USBポート付きの製品なら、スマートフォンやタブレットの充電にも活用可能な多用途タイプもあります。
サイズもコンパクトで、グローブボックスやトランクに常備しておけるため、突然のトラブルに備えるアイテムとして非常に有用です。
特に一人で運転する機会が多い方や、冬場の使用頻度が高い地域では、1台備えておくと安心でしょう。
走行中にバッテリーが上がった場合の対処法
通常、車はエンジンがかかっていればオルタネーター(発電機)が電力を供給するため、走行中にバッテリーが急激に上がることは稀です。
しかし、オルタネーターの故障やバッテリーの劣化が重なると、走行中に突然エンジンが止まることもあります。
安全確保を優先する
もしもエンジンが止まり動かなくなった場合は、まずハザードランプを点灯させ、可能な限り道路脇へ避難しましょう。
後続車に自車の存在を知らせることが第一です。
高速道路上で停止した場合は、車両を路肩に寄せて停止させたうえで、三角表示板や発煙筒を使って後続車へ注意喚起してください。
その際、ガードレールの外側など安全な場所へ移動し、車内に留まらないようにします。
救援を依頼する
安全を確保したうえで、速やかに救援を依頼しましょう。
主な選択肢としては下記のサービスが挙げられます。
- JAFなどのロードサービス
- 自動車保険に付帯する故障対応
- 行きつけの整備工場への連絡
近くに車がいれば、事情を説明して救援を頼むのも手段のひとつです。
バッテリー上がりは突然起こるため、日頃から救援連絡先を確認しておきましょう。
いざという時に慌てないためにバッテリー上がりに備えよう
バッテリー上がりは、突然起こるトラブルのひとつですが、正しい知識と備えがあれば落ち着いて対処できます。
セルモーターが回らない、ライトが暗い、電装品が動かないといった症状に気づいたら、まずはバッテリーの状態を疑いましょう。
ブースターケーブルやジャンプスターターがあればその場で復旧も可能ですが、走行中や高速道路上でエンジンが止まった場合は、まず安全確保を最優先にし、適切な救援を依頼することが大切です。
また、サンキューハザードのような使い方はマナーとして定着していますが、本来の用途を理解したうえで、誤解を招かない配慮も忘れないようにしましょう。
日頃から点検やメンテナンスを心がけ、万が一に備えた装備や知識を持っておくことが、安全なカーライフにつながります。
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